これらのポストは著者の意見であり、WHOやGCP.Networkの公式見解を示すものではありません。

インドで自殺が犯罪ではなくなる日まで:153年が経過した今もまだ是正されず

35年以上の歴史上はじめて、インド連邦政府は自殺を違法行為とみなすのをやめようという法案を作成した。しかしこの法案は施行されるまでにインド国会で承認される必要がある。医療・保健従事者は、この法案を注視すべきである。

インド刑法は、1862年に英国統治下にある中施行されたものであり、第309条が自殺企図を犯罪と規定している。英国本国では1961年から自殺企図が有罪ではなくなったが、独立以来68年が経過した今でも、インドでは自殺企図が犯罪であり続けている。現在、この植民地時代の遺産が廃されようとしている。問題は、いつそれが実現するか、という点である。

1978年以来、インド最高裁を含め、多方面から自殺の犯罪扱いをやめるよう声が上がっていた。そして、インド法委員会の推薦を根拠に、2014年12月10日にインド中央政府は刑法から第309条を削除することを決定した。この決定はインド内の大多数の州の指示を得た。刑法改正法案に関する内閣府からの通達は、内政省により法務省や保健省を含む他の省庁に配布された。 

しかし、法案が法令として施行されるには、インド国会はこの問題について法律を制定しなければならない。政府としての見解が示されて以来1年が経過したが、法案は未だに国会で取り上げられていない。ここで、1978年に上院が同様の法案を通過させた後に、1979年に下院が解散となったために当該法案が立ち消えとなった件を思い出してほしい。現在の法案は、自殺の有罪性を問う問題について、この36年で初めて真正面から取り組む政府の姿勢を示すものである。この理由から、医療・保健従事者は、特にこの法案とその進捗に、注意を払う必要がある。

国会での法改正が実るまでの経過を見守りつつ、インドの保健関係者はこの機会に、自殺問題への対応を、自殺に関する報告、匿名性維持、長期的ケアを含め、今一度見直してほしい。また、自殺予防と管理に向けた公衆衛生的観点からの幅広いアプローチを支持すべきである。 .